整骨院と接骨院は、いずれも柔道整復師が柔道整復を行うために開業しているものです。一方、整体院では整体やカイロプラクティックなどが行われます。
柔道整復師資格は国家資格であるのに対し、整体師やカイロプラクターは民間資格です。また、柔道整復師の治療行為に対しては健康保険、自賠責保険、労災保険などの保険が適用されることも大きな違いです。
厚生労働省発表の『平成26年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況』によると、就業柔道整復師は全国で63,873人存在しています。登録のある整骨院は全国に45,572軒です。
働き方によって異なります。開業する場合は整骨院・接骨院の収入から経費を引いた利益のなかから自由に収入を決めることができます。医療機関に勤務する場合はお給料をもらいます。正社員として勤務した場合の初任給は平均20万円です(本校への求人票平均)。
用語説明
柔術とは日本古来の、主に素手で戦う武術のことで、江戸時代には多数の流派があり、発展しました。
人を攻撃する技を研究し、鍛錬する一方で、ケガを治す医術や意識を失った者に施す蘇生術も磨かれました。
人を攻撃する技を「殺法」、負傷者を救う医術を「活法」と言い、表裏の関係として伝承され、ケガをした人が柔術の道場に運びこまれ治療を受けたのが「ほねつぎ」の始まりだったそうです。
また、柔術を基に、明治時代に嘉納治五郎が「柔道」を創始し、戦後は国際的に発展して現在に至っています。
人間の身体、心が生まれながらにして持っているケガや病気を治す力、機能のこと。
反復あるいは持続する力によって損傷が生じること。場合によっては原因を自覚せず発生することもあり、長距離ランナーに生じる疲労骨折は代表的な損傷です。
主にケガや病気、老化などで低下した運動機能の回復を目的として行う訓練のこと。
世界保健機構(WHO)や国連では、総人口に対して65歳以上の高齢者の占める割合が7%以上の場合を「高齢化社会」、14%以上を「高齢社会」、21%以上を「超高齢社会」と定義しています。
日本は高齢者の占める割合が25.1%※に達しており、世界に類を見ない超高齢社会となっています。(※内閣府調査:平成25年10月1日現在)
骨折や脱臼でずれた骨や関節を手で皮膚の上から操作し、正常な位置に戻すこと。手術のように傷をつけない、作用する力の方向や強さを微妙にコントロールできる等の特長があります。
保存的療法とは人体を傷つけずに治療する、つまり手術以外の治療のことをいいます。出血させずに治療するので非観血的療法ともいいます。それに対して、手術は出血を伴うので観血的療法といいます。
もともとは病床*に臨*(のぞ)み、患者さんに向き合って診察・治療にあたることをいい、現在では医療を行う現場、あるいは現場を重視する考えや立場のことを指します。
柔道整復師となって、臨床の場に立ち、患者さんに真摯に向き合うためには、確かな知識と技術、そして誠実な人間性が求められます。
私たち森ノ宮医療学園専門学校が理想とするのは、患者さんにとって最良の選択肢を示し、最良の結果を出すことができる医療人です。
そんな柔道整復師を育てるために講師たちは自らの知識、技術、経験を伝えるべく、講義、実技、実習を行っています。
「学生の向こうにいる患者さんのために、すべてを伝えたい」
森ノ宮医療学園専門学校での学びのすべては“臨床”に繋がっているのです。